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LCCの利用を考える

2012年LCCが日本国内において就航を始めました。この年はLCC元年とも言われ、飛行機は高級な乗り物であるというイメージを大きく覆す出来事とも なったのです。そこで、このページではLCCはどうなのかを簡単ではありますが、検証したいと思います。



LCCとは何か?


LCCとはLow Cost Carrierの頭文字を・・・、なんていう説明は、おそらく皆さまもテレビや 新聞で確認済みなのでこちらでは省略させていただきます。

つまり、要点をまとめれば、サービスから本社の備品まで、徹底的にコストを削減して航空運賃を引き下げて運航する 格安航空会社ということです。

例えば、
・機内サービス(食事やドリンク)は有料
・一般的な航空会社(レガシーキャリア)より座席が狭い
・預け荷物が有料
などが利用客の目線から挙げられます。

片道980円の衝撃

この記事を書いた2012年10月下旬ですが、ある日、エアアジアジャパンが成田=仁川就航記念運賃として、980円で販売をするのです。LCCでは、就 航記念という形で、破格の運賃で座席が販売されるようです。

このように、LCCでは格安・激安という言葉を大きく超えて、路線バス?という感覚で飛行機に搭乗することが出来るうえ、こんな運賃であれば、週末に韓国 旅行をということも可能になります。

注意:片道980円運賃は就航記念の運賃であるため、一定期間を過ぎると、通常のLCC運賃にもどります。また、座席数に限り があります。

LCCのメリットとデメリット

格安航空会社といっても、会社によって大きく異なり、スカイマークのように比較的サービスが充実した航空会社に対して、ライアンエアのような、一切のサー ビスが無い航空会社などが挙げられますが、一般的な解釈として挙げてみます。

LCCメリット

・運賃が安い
運賃が安いため、比較的飛行機に搭乗する旅行がしやすくなりました。国内線においては、高速バス並みの運賃でありながら、新幹線よりも早い移動時間※を実 現出来るようになりました。
※空港までの移動時間を考えると、決して早いとは言えません

これにより、今まで飛行機に乗らなかった人の需要を掘り起こすことが可能になり、観光産業における経済効果もあるとか。

また、海外に目を向ければ、新興国からの観光客も、富裕層でなくても、手軽に飛行機に搭乗することが可能であるため、やはり観光産業にはプラスで働くよう です。

・片道から割引運賃で販売
レガシーキャリアにおいての割引運賃は一般的に往復で販売されることが多いです。片道のみの利用の場合は普通運賃しか表示されず、割高になることが多いで す。もちろん、往復の割引運賃で購入して、復路をNo Showという形にすることも可能ですが、あまりよろしくないですね。

しかし、LCCにおいては、原則片道運賃で販売されるため、域内一周旅行を計画することも可能だったりします。


LCCデメリット

・座席が狭い
少しでも飛行機に乗客を詰め込んで、運賃収入を上げるのが、LCCのビジネスモデルであるため、座席は当然ながら狭くなります。

日本発着を基準とした場合、国内線やアジア圏が中心であるのは、あの座席の狭さに耐えられ る限界が4時間ほど だから らしいです。

個人旅行で行く分には自分の選択肢だから仕方ないと思いますが、例えば会社の出張で、飛行機を利用する場合、経費削減の一環でLCCの利用を命じられた ら・・・、と不安になってしまうかも しれません。

JALやANAならマイルが貯められるのに・・・・・・。


・ドリンクサービスは有料(航空会社による)
飛行機に搭乗したら、ドリンクが配られ・・・、なんというのは今までの航空会社の話で、ドリンクなんて有料です。


・預け荷物が有料
アメリカン航空の国内線エコノミークラスも同様なのですが・・・・、預け荷物にもお金を払わなければいけません。

航空会社によるか分かりませんが、あるLCCでは、事前に預け荷物の予約をすることで、安く預けたりも出来るようです。

そのためか、荷物を預けないようにするべく、手荷物で持ち込む人が多いようですが、機内の手荷物入れは、満杯状態となっています。また、長期間旅行する場 合、荷物が多くなりますが、その場合は有料になりそうです。


このように、値段が安く搭乗できるというメリットがある半面で、やはり私的にはデメリットの方が多いような気がします。


LCCの運賃のしくみ

飛行機に安く搭乗出来る理由は、先述したとおり、徹底的なコスト削減によるものです。主な最安運賃は以下の通りです。

東京成田=札幌 4,490円〜
東京成田=福岡 5,090円〜 など

日本航空や全日空の場合ですと、どんだけ安くても10,000円以上は絶対にかかるので、そう考えるとLCCってお得ですよね。



そこで、

LCCの罠

・運賃は空席の数による変動制
空席の数が多ければ安く、満席に近ければ、ほぼ定価運賃が販売されるしくみになっています。

これは、日本航空や全日空も同じですが、事前に座席を購入すれば安くなると考えていただければ分かりやすいと思います。

その満席に近い時の運賃の場合、

東京成田=札幌 22,990円
東京成田=福岡 18,990円

となっており、JALでいう特便割引などと同等の価格となってしまうのです。

この運賃に預け荷物が有料、ドリンクが有料となってしまえば、座席が狭いだけで、大手航 空会社とほぼ変わらなくなってしまうのです。
(大げさに言うと)


・東京発着の便は成田発着/大阪発着の便は関空発着
つまり、空港までのアクセスが悪いです。

遠ければ、遠いだけ空港までの電車賃が高くなってしまうのです。ですので、最安値の運賃であれば十分に元が取れますが、若干安い運賃の場合、電車賃に預け 荷物料金なんて掛ってしまえば、あまりお得感を感じることが出来なくなるかもしれないですね。


・運休の可能性がある
LCCは経費削減のため、機材を最大限にフル活用しようとします。したがって、何らかの理由で到着が遅れた場合、代替機が無いうえ、遅れを取り戻すことが 出来なくなってしまうのです。

先日話題にもなりましたが、到着と出発が遅れた結果、遅れを取り戻せなくなり、成田国際空港は夜間着陸が不可能であるため、最終便において、運休するとい う事態が発生しました。

そのような場合に、大手航空会社では何らかの対応がありますが(振り替え輸送)、LCCでは振り替えなどの期待は出来ないようです。




ということで、LCCはうまく利用すれば、ものすごくお得に旅行をすることが可能です。しかし、安い半面、リスクが発生することを理解しておかないと、旅 行の日程を上手くこなせなかったり、あまりお得に利用することが出来なくなってしまいます。

LCCの旅行は、従来の飛行機旅行では、旅行会社経由のパッケージツアーとは異なり、何も補償を受けられない(保険に入れば別として)など、完全な個人旅 行である認識が必要であると思います。

ですので、従来の航空会社と格安航空会社とうまく使い分けをすることをおすすめします。




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